自分を慰めてる

書き殴り、雑食につき


いまだけでいい。私という存在を忘れてくれないだろうか。人の記憶に残るのが怖い。ひとりよがりなのは分かっていても、見えない糸にがんじがらめにされてくかのようで、だんだん手足がもつれてく。他人に埋もれて窒息するんじゃないか。平然としながら貴方も貴女も不安なの。


ふたりで眠る夜を重ねるほどに、ひとりで過ごす夜が怖くなる。わたしはひとりなんだと実感してしまう。
幸福とはなんだろう。それは感じるほどに、泣きたくなるような衝動が高まったりするものなのだろうか。だとしたら棄ててしまいたい。

ゆるされたい。ただひたすら。


お母さんの作るありきたりで貧相な料理。
ローラースケートですべる坂道。
100円だけにぎりしめて通う駄菓子屋。
洗濯物にうもれた部屋。
車のナンバーを書き留めたメモ。

すべてがしあわせだった。苦しくてちぎれそうな日も、耐えたらまた日常が私を待ってた。

そこにあるものだけでよかったの。
はたから見たら、どれだけ狭くて薄暗い世界でもそのなかで生まれ育ったの。

世界の広さなんて知りたくなかったよ。

わたしだけが知るちいさなわたし


あふれてあふれてとまらない。内に燻るようでいて流れ出ていくような、焦燥を感じる。わたしがあふれるこぼれる。それはだとしたらどこにいくの。きえてなくなるの。

『つらいことは忘れてしまえばいいんだよ』

でもね、泣いてるんだよ。いまも目の前のちいさなあの頃のわたしが泣いてるの。だれにも気づかれず、気づいてほしいけど気づかれることを怖がってる。わたしだけが知ってるちいさなわたし。わたしが忘れたらこのこは消えるの。泣きつかれてそれでおしまいなの

あなたとぼく


ぼくをみて。あたまをなでて。やさしくわらいかけて。声にはならなかった。口にしていいのかわからなかった。あなたの目はまっすぐぼくをみない。いつもどこかをさまよっていてそのはしっこにぼくをうつしてる。手はふとするとおそろしいかぎづめになり、だきしめられたぼくもあなたもきずだらけ。足はおどるようにふらついて、ひよわなぼくはささえきれずにしずむけど、あなたはひとりおよいでく。

ぼくのためにあるあなたなどひとつもない。あなたから産まれたぼくはあたらしいあなたでしょうか

羅列

誰もが毒を盛っていいお皿
背中を押せるだけ押して見下ろしたい
わたしのなかで共食い
意味のないものに意味を見いだしたら意味は産まれる?
ひといきの音もゆるされない最期
どんな言葉もいつか忘れる、薄れてく、とめられない
人生なめても美味しいよ
いまここにある全てのものが不快です
産んでくれてありがとうと思えないこれまでを笑っても、これから口にしないとは笑えない